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入社半年で会社残高があわやゼロ!? 初期のカオス時代はどうだったのか?【老害達が語るSmartHR初期_公開雑談 Vol.05 イベントレポート】|SmartHRオープン社内報

はじめに

お疲れ様です。採用広報の春花(@haruhana)です。

今回の社内報は11/26(木)に開催された公開雑談 Vol.05 のイベントレポートです。
当日は200名を超える方にご参加いただきました!

※当日視聴できなかった方は、録画データをGoogle driveに格納しているので、レポートとともに是非そちらもチェックしてみてください!

「公開雑談」とは?
『 SmartHR 社内での社員同士の立ち話』をイメージして、ラフに SmartHR のことを知ってもらえたらな、という思いから企画しました。
いわゆる「登壇」とは違った、まるで雑談のような会です。事業や仕事のことだけでなく、働く人の雰囲気も感じてもらえるのではと思います。

今回の参加メンバー

●宮田 代表(2013年1月設立)
●荒木 マーケティング(2016年4月入社)
●大谷 クロージングセールス(2017年7月入社)
●下地 カスタマーサクセス(2017年10月入社)
●新田 インサイドセールス(2017年11月入社)
●杉山 事業企画(2020年7月入社) 

全体S

▲荒木さんはオンライン参加のため、モニターにでっかく映しました!

公開雑談スタート!
まずはお客様であるヤッホーブルーイング様の「よなよなエール」で乾杯してスタート!

10名時代のビジネスサイド業務体制はどんな感じ?

杉山:今もカオスではありますが、昔は違った意味でカオスだったと思うんですが、当時どうでしたか?

マーケ荒木:本当にカオスでしたね(笑)。もちろんみんな、ちゃんと仕事してるんですよ。
でも今ほどしっかりとした「The Model」の型はなかったし、今思うと方向性が違った、最短距離ではなかったと思います。

あの日、あの時、私たちは雰囲気でマーケティングしていた?

杉山:今振り返ってやらなくて良かったことは?

マーケ荒木:失敗はたくさんあります。例えば2017年に実施したYahoo!のブランドパネル広告。数百万円で掲載したんだけど、ほぼ問い合せがこなかったんですよ。当時のマーケティングのフェーズと相性が良くなかったかもしれないですね。今の事業規模で実施したら別の効果があるかも。

セールス大谷:あれは夢を買ったんだと思ってた!(笑)

宮田:あと、9人くらいの時に展示会に出ましたね。今では展示会はSmartHRのリード獲得にとって重要な役割で、多い時で3日間で4,000件も名刺交換できる場所。9名での初出展時は、雰囲気でやってそれでも200件くらいリード獲得できたんですよ。
でもその後、アプローチしたのは10件くらい。なんとなく記憶に残っている興味持ってくれていそうな人に電話しただけだったんです。
今はもっと仕組み化が進んでいて、振り返るとあの頃は雰囲気で展示会出ていたなと思いますね。

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セールス大谷:僕の入社当時、25人の会社でマーケティング担当がいるのはすごいなと思っていました。マーケティング担当者を早い段階で採用したのは狙いがあったんですか?

宮田:当時は、Y Combinator※で語られているように、週次7%の成長がないとやってることが間違っているという理論でやっていました。そうなると初期からリード獲得が重要。それまでは自分でやっていたので、荒木さんに声をかけました。
(※Y Combinator LLC は、カリフォルニア州マウンテンビューのシードアクセラレーター。主にスタートアップ企業に対し投資している。)

30名時代「進む分業体制&ギリギリの残高」

杉山:30名の頃からだんだんとThe Model型の分業体制になってくると思うんですけど、各フェーズでやって良かった、やらなくて良かったことってありますか?

IS新田:当時はSDR(Sales Development Representative)というポジションとして入社しました。月間300件のリードを1人で対応していて、全然追いついていなくて……。もっと採用しないとやばいと思っていましたね!
よりスケールさせるためには再現性をもった仕組みが必要だなと感じて、仕組みをつくれたのは良かったですね。

セールス大谷:クロージングセールスも、もったいないことしていたなぁと思いますね。当時は自分たちのリソースに合わせた対応になってしまっていたなと。

マーケ荒木:初めて雑誌広告出したとき、リード獲得保証が付いたプランで、200万円くらいのお金払っていたんですよ。毎日データもらってリード情報を溜めていたんです。1ヶ月後くらいにインサイドセールス(以下、IS)に確認したら7件しか対応できていなかったって言われて、マジかよと思いましたね(笑)。
でもそういう状態で出稿するマーケティング側にも問題はある。要は、連携できていなかったですよね。

CS下地:入社直後、ちょうどオフィス移転のタイミングだったんです。移転するのに、次の投資を受けられないと残高が0になるぎりぎりの状態で驚きました。移転できるのかなって(笑)。

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宮田:2017年の夏は4億円くらいあったけど、競合が3件立て続けに出てきたんですよ。どこもSmartHRよりも10倍以上の規模の会社で、知名度も高い会社さんだったんですよね。
キャズム理論でいうとアーリーマジョリティの人たちはマーケットリーダーから買いたがるって言われていますよね。なのでこの市場のマーケットリーダーはSmartHRと意識づけたかったんで、めちゃくちゃ背伸びしてテレビCM出しました。
本当はそのテレビCMの時期も2018年以降くらいで考えていたんですけど、荒木さんが「やるなら今じゃないか?」と色々と提案してくれたので、前倒して実施しました。それで、めっちゃお金なくなっていたんです。
年末くらいで残高1,000万円切るんですけど資金調達ができそうな見込みもあったので、意図的に使っていましたね。でも、当時入ったメンバーはやばいって思いますよね(笑)

事業フェーズが変わるに従い、職種におけるスキルの専門性は高まりましたか?

セールス大谷:めちゃくちゃ高まっていると感じてますね。僕が入った頃はセールス単体のスキルよりも、なんでも屋の要素が強かった。
分業されるようになって、より各分野で専門的な人が集まっている印象です。

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IS新田IS全体の専門性も変化してきていますね。
入社したころは人手不足で、導入意向の高いお客様しかアプローチできていませんでした。その場合、事前にサービスへの理解がある方が多い。ISは正しい課題をヒアリングして、クロージングセールスに引き継ぐことが求められていました。
人が増えて、ニーズが顕在化していないお客様にもアプローチするようになると、サービスの理解があまりない方が対象になるんですよ。そうすると「サービスを理解してもらう」から始まって、その後でようやく現状の課題感をすり合わせてナーチャリングしていくんですね。こうした違いは感じました。

宮田:マーケティングは、昔は荒木さんが1人でデジタルマーケ、展示会、オウンドメディアなど全部やっていた。それが今はマーケティングだけで26人もいるんですよ。しかも1年くらい前に初めてマルケトを活用したナーチャリング専門メンバーが入ってきてめちゃくちゃ驚いたんですよ。でも今ではさらに増えて3人もいるって、すごい専門性だなと驚きましたね。

エンプラ(大企業)?SMB(中小企業)?私たちの顧客は?

視聴者:エンプラ(大企業)開拓に注力するようになって体制は変えましたか?

セールス大谷エンプラにだけ注力しているわけではないですね。エンプラとMMB、SMBとユニット分かれていてそれぞれ考え方が違います。

CS下地:2年ほど前にターゲット顧客はエンプラかSMBどっちに振り切るかという議論をしたが、そうすると戻すのが大変という話がありました。そこからは全部のお客様にまんべんなくアプローチするやり方になりましたね。

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視聴者:どこのチームが持つべきかわからないボール(タスク)の対応はどうしていますか?

IS新田:オペレーションチームでやってますね。IS、CS、クロージングセールス、全社のそれぞれにオペレーションチームがあって拾っています。

セールス大谷:ボールが落ちている時があるという概念をみんなで共有することが重要だなと思っていますね。

組織力を高める取り組みは言行一致

杉山:組織が大きくなって人数が増えるとベクトルを合わせるのが難しくなると思いますが、維持するために心掛けていることってありますか?

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宮田:言行一致を重視してます。言っていることと、やっていることが違ってくると会社全体の方針などを社員に信用してもらえなくなると思うんですね。
あともう一つは、めんどくさいと思うような課題にも向き合ったりする真摯さも重要。
会社の情報をオープンにしていることも真摯さの一つだと思っています。これはVPoPMの安達さんが言っていたのですが、「SmartHRが情報をオープンにしているのはオープンさを売りにしているのではなく、会社の内情をオープンにすることで、『こんな会社であり続けます』と、社内外に約束している状態。その真摯な姿勢を対外的に発信しているのかも」と言われたんですよね。まさにそれって言いました!

ぶっちゃけエンジニアとの関係性が聞きたい!

視聴者:ビジネスサイドの方々からみてエンジニアはどんな方が多い印象でしょうか?

CS下地:お客様の意見を開発に活かそうと意識している方が多いですよね。チャットサポートのログを見て、すぐに対応するようなユーザー目線のエンジニアが多いなって感動しましたね。

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視聴者:エンジニアとビジネスサイドの連携でフェーズごとに課題はありましたか?

セールス大谷:2年くらい前に開発ロードマップがビジネス側に伝わっていない時があったんですね。それを解決するために今もあるロードマップを検討する会議が発足。とても良いことだったなと思います。

CS下地:エンジニアがリリースノートを書いてくれているんですが、エンジニア以外にわかりにくいという声が出ましたよね。そこからすぐにわかりやすく意識して書いてくれるようになったんです。そのままお客様に読んでもらっても大丈夫なくらい読みやすいと社内で話題になりましたよね。

競合を抑えて、シェア拡大するために工夫した取り組みはありますか?

セールス大谷:難しい質問ですね〜。競合に勝つために機能を作るとかはそこまで意識していないと思いますね。

マーケ荒木:最初CM打つときも競合の話があがったけど、そこまで意識していなかった。今でも競合を見て、機能開発やマーケティングはほとんどしていないですよね。
ただここ一年で競合は増えてきているので、ブランド差別化などマーケティング領域で意識するようにはなったかも。

セールス大谷:競合を抑えるというよりは、差別化をどうするかを意識していますね。

宮田:SaaS全般に言えるんですが、「チャーンレートが比較的低くて、SmartHRみたいなホリゾンタルSaaS」だと、対象顧客が多くて単価も高くなりにくいので、先行逃げ切り型が有利になるんですね。
どこよりもファイナンスを上手にやって、どこよりもセールス、マーケティングに投資できるような経営をすることが自然と競合に勝っている状態をもたらすので意識しているポイントですね。
一つひとつを意識するのではなく、大局としてうまく資金を集める、ちゃんと投資に回すの2点を意識していますね。

人数が少ない時の方が良かったなと思うことはありますか?

マーケ荒木:人数が少ないと、誰が何をやっているかわかりやすいので仕事はしやすいですよね。150人くらいからわからなくなってきました。最初はその感覚が気持ち悪さあったけど、今は当たり前すぎて、違和感ないですね。

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宮田:説明が難しくなってきたと思うことが増えてきましたね。
人数が少ないと日頃からコンテキストを共有できていたので簡単な説明で理解してもらえるし、逆に突っ込んだ説明をしても理解してもらいやすかったんです。

最近はトピックも多くなって、突っ込んだ説明をする時間もなくなってきた。
何を伝えるにしても誤解が生まれうるし、伝えたいことが伝わりづらくなってきているのはあると思います。もう少しシンプルに伝えていきたい。

あとは、何かを伝えるにしても個人に絡む情報ってあるじゃないですか。10名に対して話していた時と比べて、300人に対して個人の情報を詳しく話すことは、難しい部分が多くて情報を出しにくいことも。でもそうすると情報を出していないことに対して社員が疑心暗鬼になったりしてしまうので、人数が増えると1対Nのコミュニケーションの難易度が上がるなと感じますね。

ここには掲載しきれませんが、イベント内では他にもたくさんのご質問をいただきました!
このあたりは別の機会でイベントのテーマとして取り扱ってもいいかもしれませんね。

■回答したご質問例
・10名から30名の相当カオスなフェーズ、新メンバーのオンボーディングで工夫していたことはありますか?
・評価される人や行動はフェーズごとに変わりましたか?
・The Model型に切り替えていく上で苦労した点とベンチマークにしていた企業があれば教えてください
・情報共有コスト増で人数増加に反比例して生産性が下がると思いますが工夫している点はありますか?
・採用で気をつけていたことはありますか?
・人事評価制度、昇給制度は何名のタイミング?
・「サイゼリアの会」など尖った企画は人事の方がしていたのでしょうか?
・フェーズによってプロダクト開発の優先度に変化はありましたか?
・The Model導入時にホットリードや商談の定義をどのように決めていましたか?

終わりに

昔も、今もカオスなSmartHRはまだまだ成長段階です!
先日ついに社員数300名を超えましたが、まだまだ一緒に働く仲間を募集しています。
絶賛募集中ですので各職種にお知り合いがいたらお声がけをお願いします!


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